返済額をかえずに欲しいポルシェをゲットする方法【キャッシュフロー税理士の資金繰りファイルNo.3】

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目次

車好きのY社長

先日、車好きのY社長を訪問したときのはなし。Y社長とワタシは同じ歳で、お互い車好き。訪問時の半分くらいは車の話しをしているかもしれない。仕事しなくていいのか?と言われそうだが、いいのだ。Y社長が楽しそうだし、モチベーションも上がっているし、と勝手な解釈をしてここまできた。

ところが、最近雲行きが怪しくなってきた、、、

ここしばらく大好きな車が買えていないのだ。買えないストレスのほうが増えている気がする。困った。もちろん、そこには買えない理由がある。それはご子息の教育費がかかるライフステージに突入したのだ。私立の高校に進学され、しかも授業料は大学並みという。びっくり!しかもY社長はとても堅実な方なので衝動に駆られて車を買ってしまうひとではない、ココは見習いたい笑

業績はどうだ?キャッシュフローは?

業績はというと、とてもよい。年商5000万円、利益600万円の会社。毎年ほぼこの業績をキープできている。役員報酬は月額100万円。利益と報酬で売上の3割超を捕捉できています。自己資本比率43%の会社。借入金の残債が約2000万円。

会社を起こして今までの、借入金は8000万円でした。途中で追加融資があったりしたものの、10年で3/4を返済してきました。年間の減価償却費は約300万円、現在の毎月の借入の元金返済額は約60万円。キャッシュフローはピッタリですね。それは単純計算すると、キャッシュフローは利益+減価償却費なので、税引き後利益420万円+減価償却費300万円で年間720万円のキャッシュフローを生み出しています。借入の元金を返せるのは税金を支払ったあとの利益だからです。Y社長の年間元金返済額は、月額60万円×12ヵ月で720万円。一致しますね!これが借入金の返済を利益でまかなえている状態です。債務償還能力といいます。返済能力と言ったりします。何年で返せるのか?とか。融資の際にココをチェックされていますよ!あなたの会社が借りたカネを返す能力があるのか?と、ニコニコしながらね。

借りる技術と返す技術

で、本題の返済負担を変えずにポルシェを買う方法についてです。あっY社長が欲しいのはポルシェのマカンというヤツです、800万円ぐらいかな。欲しいんだけど、、、と悩み決断できないY社長と、買ったらいいのに、買っちゃいなよ、とあおるワタシとの攻防が半年ぐらい続いています。顧問税理士として財務をみているワタシがいつでも買えるよ、資金繰りに影響なし!と太鼓判を押しているのに。コレ責任もって言っていますから、借金は増えますけどね。Y社長の財務状況では借金は返せるんですよ、お金は全然余裕で回るんです。ポルシェを買っても今までと何も変わらない。だから欲しいなら買おうと!

その技術があります。それは借り換え、反復という借り方です。反復という借り方でY社長は毎月60万円の返済額を変えずにポルシェマカンが手に入るのです。いま返済中で残債が減っている借入金をもう一度もとに戻すやり方です。だから、借入金の残高は増える、でも返済額は変えない。これがコツでとても重要なポイントです。周りを見てみると、ここを考えずに借入の本数を増やす社長さんが多いですね。コレはとっても危険なやり方!返済額が少しずつ増えて、しだいに首が絞まってきて資金繰りに苦しんでいる方が多い。足りないから借りるのは分かりますが借り方がね、、、

ポルシェの別名は借入金?

具体的には、Y社長の借入金のなかで当初1000万円借りていて、いま残債が200万円のものがあります。これを元にもどすのです。だから借入金の残高は800万円増えるけど、返済額は変わらずです。またいちから返済スタート。でも、借入金800万円がポルシェになるのです。返済額が増えないので痛くもかゆくもないハズ。いままで無理なくキチンと返せたので返せるはず。最初だけまた借金が増えたな、、、とへこむだけで、ポルシェが納車されればそんなストレスすぐ吹っ飛ぶでしょう。

こまかいポイントを付け加えておくと、車の購入は銀行からの借入金ではなく、リースやローンを利用した方がベストです。それは融資には枠というものがあり、できるだけその枠を残しておいた方がいいからです。あなたの会社が銀行から借り入れることができる資金量のことです。今後の事業において資金が必要になったときに借りやすいようにです。このY社長の事業はとても安定しており、この先も大きな資金調達の必要性が少ないので返済負担を変えないことを最優先して今回は既存借入金の反復でポルシェをゲットします。あ、ワタシが購入を決めている?笑 ポルシェ楽しみだな〜

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