退職金1億円
1億円!いい響きですね。少し前には1億円本なんかが流行っていましたね。ワタシもむさぼり読んでいました笑 が、いまだ1億円にはほど遠く、、、
今日は1億円の退職金をつくる方法です。つい先日のコンサル先のK社長とのやり取りからです。正確にはまだ社長ではなく、近々社長に就任の予定。12月のコンサルティングということもあり、テーマは経営計画的なことをやっていました。「来年はどうするの?」から始まり、社長になったら「どんな会社にしたいの?」や「どういう風になりたいの?」などと質問を浴びせかけていましたが、いまいち明確な答えが出て来ない。将来ビジョンがまだのようだ。う〜ん、困った。
そこで一番分かりやすい質問を。「あなたが社長になって、うん十年後に退職するときにいくら欲しいの?退職金」と、お金を軸に質問してみました。
すると返ってきた答えが「1億円!」おっと、あなたも意外に欲が深いとみた!でも、頑張って働いて1億円の退職金がもらえたらいいですね、ワタシも欲しいです!!
もらえるのかな?もらえる? イヤイヤ、社長だから自分で準備して、自分に払うことになりますよ、K社長! 自分で準備できないともらえないよ! すべてはK社長の経営手腕にかかっているのですよ! なので、1億円の退職金をつくる方法を伝授します。きっと魅力的なお話しのはず?
キャッシュ1億円をつくる
それでは最初に決めることがあります。いつ引退するのか?いつ退職金を受け取るのか? K社長の答えは、70才。ということは、社長在任期間は35年だね。この35年間に1億円の退職金をもらえるようになっておかなければならないのですね。それはつまり、1億円のキャッシュを準備しておかなければならないということです。1億円を貯めとけということだよ!K社長!
じゃあどうやって1億円のキャッシュを貯めるのか? 「やっぱ宝くじ?」とK社長。そうだね35年間買い続けていたらいつか当たるかも?だね、、、
「コレも経営判断だ!」という冗談はそのくらいにして真面目に説明して現実を突きつけてあげました笑
社長在任期間の35年間で1億円のキャッシュをつくるのです。それは儲けてつくるしかないのですね。儲けて利益を出してつくっていく。35年間で1億円なので、1億円÷35年で、1年当たり約300万円。年間300万円の利益が必要だということが分かりました。連続35回ね。K社長の顔が少し引きつったような気がした。さすがに連続35回は気が遠く感じるよね。
どの利益から?
ところで、この「利益」はどの利益でしょうか?
それは損益計算書の一番下に載っている「当期利益」です。税引き後利益とも言います。
税引き後、がミソなのです。税金を引かれたあとの利益。税金引かれたあとで300万円が必要なのです。
「では、税金を引かれる前はいくら必要なんだ?」という顔をしているK社長。税金はざっくり30%です。300万円÷(1−0.3)で約430万円。この(1−0.3)の意味は、1から0.3、つまり30%の税金を差し引いた残り70%が税引き後利益ですよ、ということ。結果、430万円の利益を計上しても税金がかかるので、70%部分の300万円しか残らないということです。
毎年430万円、ざっくり約500万円の利益計上を35年間続けて、やっと1億円のキャッシュが貯まるのです。これは社長であるあなたの退職金だけです。ほかに社員さんもいるでしょうし、事業をしていれば色々必要になってくるでしょう。そうするともっと利益が必要ということです。年間500万円の利益では足りないということです、、、
借入金、どうなる?
あ!大事なことを忘れていました!!事業をしていれば、大なり小なり借入金がありますよね。
この「借入金の返済」も税金を支払ったあとの利益からしかできないのです。
そうすると、、、仮に借入金が1億円あるとしたら、あなたの希望退職金と同額、つまり500万円の倍の利益が必要ということです。
あわせて、1000万円!を連続35回!!チョット途方もない数字? K社長が悶絶している笑 ここから分かることは、利益を1000万円出して、税金を300万円ぐらい払うくらいでないと、35年後に1億円の退職金はもらえないということです。
35年間の合計利益3億5千万円、支払い税金約1億円です!!!
事業をやって、お金を生み出すとはこういうことなんですね!
税金が高いのなんの言っているようでは、明るい老後は待っていないということなんですね。
K社長、がんばってね! ワタシもガンバロー!!